毎年年末に近くなると、なぜか百人一首を思い出す。百人一首と言えば、中世の大歌人「藤原定家」が古来の歌人から一人一首を選んで集めた和歌集である。
そこで思い出すのが、高校一年の時の古典の担任の高田先生である。年まで覚えている。確か32歳で独身であった。
先生はその百人一首を全て暗記させたのであった。古典の時間の最初に、テストをする。先生が上の句を言って、生徒に下の句を言わせる。できなかったら立たせる。
私は古典が苦手で、立たされるのが多かった。ただ意味もわからず暗記させられたのである。
秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ(天智天皇)
いまだに口ずさんで出てくるのである。若い時は意味もわからないまま覚えた事が、大人になってなるほどこう言う意味だったのかとわかるのだ。
この年になってはとても覚えることができないことが、若い時はできる。
あの時は憎憎しい先生と思っていただけだが、今は感謝の気持ちでいっぱいだ。
鉄は熱いうちに打て!
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