2010年11月30日火曜日

夜と霧

 強制収容所での体験を綴った記録文学作品であるフランクルの「夜と霧」に次のような言葉があった。

 「人生は歯医者の椅子に座っているようなものだ。さあこれからが本番だと思っているうちに終わってしまう」これは次のように言い換えられる。「強制収容所ではたいていの人が、今にみていろ、私の真価を発揮できるときがくると信じていた」けれども現実には、人間の真価は収容所でこそ発揮できたのだ。おびただしい被収容者のように無気力にその日をやり過ごしたか、あるいはごく少数の人々のように内面的な勝利を勝ち得たか、ということに。

 強制収容所にいる人間に、そこが強制収容所であってもなお、なんとか未来に、未来の目的にふたたび目をむけさせることに意をもちい、精神的に励ますことが有力な手だてとなる・・・。

 もっと、いい環境であったら・・もっとお金があったら・・もっと・・
 今を一番大事にして努力しないと何もなし得ないということである。

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