2011年2月1日火曜日

自由貿易は民主主義を滅ぼす

こんなタイトルにびっくりして本を購入した。なぜそうなのか?以下の著者「E・トッド」は以下のように述べている。
多くの人が、「経済的自由」と「政治的な自由」を混同して考える傾向にあります。「自由貿易と政治的な自由は同じであり、それに対して保護主義は、閉ざされたものであるから自由ではない・民主主義ではない」と。しかし歴史を振り返れば、それは全くの間違いです。保護主義の方がむしろ民主主義を助長させ、社会的な平等という価値に基づいた経済政策を行なってきたという歴史があるからです。
イギリスは、十七世紀、十八世紀に経済的に発展しました。当時、クロムウェルの下で、保護主義的な経済政策が行われていたわけですが、同時に民主主義も進展します。それに対し、ビクトリア王朝期には、むしろ不平等が拡大しました。この時とられた政策は、自由貿易です。なぜなら自由貿易は不平等、格差を拡大するものだからです。したがって、自由貿易体制を長期に続ければ、必ず社会の不平等は拡大し、非常に優遇された超富裕層が社会を支配していくことになる。
今のアメリカのその典型だと考える。又、今の日本にに対しても「示唆的な言葉である。民主党政権は今躍起になって、TPP(別名:環太平洋経済協定)に参加しようとしている。民主主義に逆行する危険な動きである。

0 件のコメント:

コメントを投稿