2012年5月14日月曜日

東大話法

 二木立氏の「医療経済・政策学関連ニュズレター」の「私の好きな名言・警句の紹介から、なるほど思うところを抜粋する。

安冨歩(東京大学東洋文化研究所教授。高飛車で欺瞞的な"原子力ムラ"の言葉や言いまわしを「東大話法」と名付けて批判)
「東大話法規則一覧[全20] 規則1 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。規則2 自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する。規則3 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。規則4 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す。規則5 どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。規則6 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する。(中略)規則20 『もし○○○であるとしたら、お詫びします』と言って、謝罪したフリで切り抜ける」(『原発危機と「東大話法」』明石書店,2012,24-25頁)。

二木コメント-この本は、東大やそのOBが占める「原子力ムラ」の人々が口にする責任逃れの話し方を痛烈に批判した本で、御一読をお薦めします。私も小泉政権時代に「東大話法」の達人(?)と公開論争したので、これらの規則に多いに共感・納得しました。規則6を読んで、約40年前に知って、妙に感心したツルゲーネフの「自分の欠点を相手におしつけて批判する」方法を思い出しました。

須賀三郎「ツルゲーネフにいわせると、他人をやっつけるときには、自分の欠点を相手におしつけて批判するのがよいそうだ。これには3つの利点がある。1つは、自分の欠点だから、細かいところまでよくわかって攻撃しやすい。2つは、それを攻撃することによって、自分の良心を満足させることができる。第3に、この欠点を攻撃することによって、ひとは、その欠点を、まさか攻撃者が持っているはずはないと信ずるからである」

 東大話法という言葉を始めて知ったが、このような話法はどこにでも存在する。

0 件のコメント:

コメントを投稿