2014年4月23日水曜日

日本共産党の深層


「日本共産党の深層」(イースト新書)という本を読んだ。214日発行で、310日現在第3冊となっている。著者はルポ作家として有名な木下英治氏である。はじめにの一部を紹介する。
はじめに
結党九一年、日本共産党は、治安警察法下の大正一一年七月、東京・渋谷で非合法政党として産声をあげた。国内最古参の政党として、戦前・戦後から、時の権力に抗して主権在民と反戦の旗を掲げてきた歴史を持つ日本共産党は現在、「反原発、ブラック企業告発、九条堅持」の砦として活気に満ちている。
平成二五年夏の参議院選挙で、共産党は、なんと、比例代表選挙での「五議席絶対確保」の目標を達成し、三つの選挙区で勝利して、改選前の三議席から八議席へ大躍進を果たした。これで、参議院では、非改選と合わせて十一議席となり、議案提案権を得ることができた。
比例代表選挙の得票では五十五万四〇〇〇票(九・六八%)を獲得し、前回参院選の三五六万票を一五九万票、一昨年の衆議院総選挙の三六九万票を一四六万票、それぞれ上回った。
久々に共産党が勢いづいている。
東京選挙区での三〇歳の吉良よし子の選挙戦は、特に眼を見張るものがあった。吉良の姓キラを取り、「キラキラサポーターズ」なる勝手連が、まるで芸能人の追っかけか、と思わせるほど神出鬼没の大活躍をした。
フェイスブックで、「勝手連キラキラサポーターズを始めます」というページが立ち上がり、注目を集めるようになる。キラキラサポーターズという名前も、有志がつけた。
脱原発運動への行動を中心にまとめた写真集『KIRAryDiary 政治家吉良よし子春夏秋冬』まで発売した。
キラキラサポーターズは、「どうせやるんだったら、盛り上げよう!」ということで急遽その場で、総理官邸前行動でおこなうコールが考えられた。
「原発なくそう 吉良よし子 憲法守ろう 吉良よし子 増税反対 吉良よし子」
サポーターたちは、吉良の遊説日程ブログをチェックしては現地に足を運び、 コールを実践した。これが、大変盛り上がる。サポーターたちは、ツイッターやフェイスブック、アメーバブログを通して情報を共有し、相談しては応援日を決め、どんどん集合した。  
吉良がしゃべっている演説中には、もちろんキラキラコールをすることはできない。そのかわり、合いの手のように楽器を鳴らすのだ。「ブラック企業は、許しません!」。ドコドン。「原発反対!」ドコドン。
このように底抜けに明るい選挙運動を見ていて、共産党がかつて「アカ」と呼ばれ、凄まじい弾圧にも屈しないで主張を貫いてきたことを知る人は少なくなってきているのではないか、と思った。
他にも、さまざまな共産党の議員が紹介されている。このような本が出ることに対して、時代の変化を感じている。一気に読める本である。

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