2014年12月11日木曜日

三た雨乞い論法


「二木立氏の医療経済・政策学関連ニューズレター」より、一部紹介する。
服部茂幸(福井県立大学経済学部教授、理論経済学)
『雨乞いは雨を必ず降らすことができる』というジョークがある。『なぜならば、雨が降るまで続けるからだ』。これを異次元緩和に置き換えると、『異次元緩和は必ず日本経済を復活させることができる。なぜならば、日本経済が復活するまで続けるからだ』となる」(『アベノミクスの終焉』岩波新書,2014,vi)二木コメント-これを読んで、次の「三た雨乞い論法」を思い出しました。 
浜六郎(医師。長年にわたり医薬品の安全で適正な使用のための研究と情報活動に取り組んでいる)
『三た雨乞い論法』というのは、それまであった『三た論法』という表現と、『雨乞い論法』という表現を、日本での臨床薬理学の草分け的な存在の一人である佐久間昭氏が合成して使用した独特の表現である。『三た論法』というのは、薬を『つかった』ら、患者が『治った』、だからこの薬は『効いた』のだ、というものである。『つかった』『治った』『効いた』と3回『た』が出てくるから『三た』である。
『雨乞い論法』というのは、『患者が自然の経過や標準的な治療法で治ったのを試験薬が効いた』とする論法をさす。ちょうど、自然現象で降った雨を、『雨乞い』が『効いた』からといいくるめる論法と同じである。雨が降らないで人が困っているときは、すでに相当長期間雨が降らない状態にあるときだ。そこで『雨乞い』をし続けると、ある程度の期間が経てばかならず雨が降ってくる。人は『ああ、ありがたい、ありがたい』と思う。
(中略)雨乞いは絶対に効くのだ。なぜなら、雨が降り続けるまで『雨乞い』は続けられるからだ(『薬害はなぜなくならないか』日本評論社,1996,27-28)
確かに、安倍首相は「アベノミクス」が成功するまでやるつもりであろう。

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