2015年1月8日木曜日

終戦70年と天皇


毎日新聞発信箱に天皇の感想記事が載っている。私も今回の感想は今までの天皇観が変わるかもしれないという内容であった。以下、記事の全文を紹介する。
発信箱 古本陽荘 政治部 異例の感想天皇
陛下は毎年、元日に新年に当たっての感想を公表される。終戦から70年を迎える中でどういう言及があるか注目していたが、想像以上に踏み込んだ内容だった。
先の大戦について、「各戦場で亡くなった人々、広島、長崎の原爆、東京をはじめとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした」と回顧。「この機会(戦後70)に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」と指摘した。
20年前、戦後50年の元日には「過去を振り返り、戦争の犠牲者に思いをいたすとともに、今日の繁栄を築いた人々の労苦をしのび、改めて世界の平和を祈りたい」と一般論で大戦を振り返った。戦後60年の元日は自然災害を中心としたメッセージで大戦には触れていない。戦争の歴史を学ぶよう促した今年の感想はやはり異例だ。「この戦争」が旧日本軍による満州事変から始まったとわざわざ説明したところが感慨深い。 「侵略戦争ではなかった」との主張が国民の間にあることを念頭に置いたものと受け止めた。
安倍晋三首相は今夏、戦後70年の談話を発表する。首相は「侵略の定義は定まっていない」と発言したこともあり、新談話を警戒する声が国内外にある。天皇陛下の感想がこうした声を意識したものなのかは分からないが、異例の感想を公表した背景となっているとの見方もある。
すでに安倍政権は、植民地支配と侵略をわびた村山談話を継承する方針を表明済みだ。70年談話がアジアとの協力関係に立脚した未来志向のメッセージになるよう期待している。
天皇が、最近の安倍首相や側近に対しての危うさを感じていての発言と考えたい。

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