2015年3月18日水曜日

援助への期待


毎日新聞連載の海原純子氏の「新・こころのサプリ」は時々紹介するが、今回は「悲しき男性目線」というタイトルで「支援」について書いている。一部紹介する。
ハーバード大学のカワチ教授の論文に、社会的むすびつきと心の状態には男女差があり、女性は男性よりも周囲の人々の悩みに共感したり、同じように悩むということが書かれていたのを思い出した。意識の中で、支援は形になった直接的なものととらえている男性も多いのかもしれない。
実際、講演会で「心の健康といっても、リストラや収入低下で悩んでいる場合、その状態が改善しなければ心の健康が保てるはずはない」という男性参加者がいるのも事実だ。そんな時「私は収入を改善することはできません。しかしストレスフルな状況の中で、いかに生きるかという視点でのサポートをします」と答えている。
支援にはさまざまな形がある。目にみえるお金やものは直接支援だが、その他情報支援、共感支援、援助への期待という支援がある。援助への期待という支援は、以前にも書いたが「あの人が何かしてくれるかもしれない」という信頼感と期待感をもてる人がいることであり、目にみえないが心理的に大きな力となる。 
直接的な支援しか支援としてとらえられないなら、ものがなくなった時は大変なストレスになるだろう。これは男性の心の健康にとって大問題。支援に対する認識について、みなおしてほしい。目にはみえないが心のつながりやあたたかい一言が心を救うことに気づいてほしいと思う。(日本医大特任教授)
私も最近、支援に仕方について考える事が多くなった。お金でできる範囲でなるべくやろうと思ってきた。しかし、「援助への期待」という支援もあるということを認識させられた。

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