2013年2月7日木曜日

昭和こども新聞


昭和子ども新聞なる本を図書館より借りる。戦後の資料をもとに、この時代に当時の新聞のように編集したものである。結構懐かしい。私が生まれた昭和27519日の記事は以下のようであった。

519日、後楽園球場特設リングでボクシング世界フライ級チャンピオンのダド・マリノに挑戦した白井義男が偉業をなし遂げた。日本人として初めて世界王座を奪取したのだ。
4万の大観衆が見守るなか、ボクシングの世界タイトルマッナが初めて日本でおこなわれた。日本の白井義男とアメリカのダド・マリノはいままでノンタイトルで2回対戦し、11敗という五分の成績。いってみれば、今回が決着戦だ。しかも王座がかかっている。勢いでは若さに勝る白井が有利といわれているが、はたして日本人初の世界チャンピオンは誕生するのか?
日本国民は、だれしもが大いなる期待を胸に抱いて、この試合に注目。後楽園球場に行けなかった人たちは一様にラジオの実況中継に耳を傾けた。
試合は予想以上に白熱したものとなり、7回にはマリノの強烈な左フックを浴びた白井が脳振とうを起こして大ピンチ。しかし白井はこの劣勢を跳ね返し、8回から大攻勢に転じた。キレのある左ジャブや右ストレートが的確にマリノにヒットしていく。結局、両者は15回を戦い抜き、勝敗は判定に。
勝者としてレフリーから手をあげられたのは、白井だった。その名がラジオ・アナウンサーの口から告げられた瞬間、大げさではなく、日本中が大歓声でどよめいた。
日本人がついに世界チャンピオンになったのだ。しかも、アメリカ人を倒して
これはまさに、3年前の古橋広之進の水泳世界新記録と並んで、戦後日本の大
快挙といってもいいだろう。
その後、白井は、115日にマリノとのリターンマッチに判定勝ちして、王座を初防御。ふたたび日本人に勇気と希望を与えてくれた。
今年428日には、日本は68カ月に及んだ占領から開放され、ようやく独立。GHQもいなくなったし、もう、アメリカ人なんてこわくない。これからは日本人が誇りを取り戻す時代だぞ。
でも、科学トレーニングで白井をここまで強くしたコーチのアルビン・カーン博士もアメリカ人なんだよな。やっぱり、アメリカには助けてもらわんと。

私が、この世に誕生した時、日本人初のボクシングの世界チャンピオンの誕生とアメリカからの占領から開放された。しかし、沖縄はそれから60年以上経っても開放されていない。

0 件のコメント:

コメントを投稿