2015年4月28日火曜日

戦後70年談話


日経に連載されている池上彰の「大岡山通信」若者たちへーで、「戦後70年談話」について東京工業大学の学生への講義の内容で次のように述べている。
戦後70年談話に込められたメッセージ次第では、戦後体制の枠組みに対する批判と受け取られる可能性があります。安倍首相は「歴史修正主義者」と厳しく指摘されるだけでなく、日本が国際社会から孤立してしまいかねないのです。
過去に学ぶ
もちろん若い世代の皆さんには、70年以上も前に起きた戦争について責任はありません。ただ、日本がこうした歴史を背景に戦後を歩んできたことを知ること、そしてこれからの未来について責任を負っていることを忘れないでいてください。
これまで歴史といえば受験勉強の科目の一つにすぎなかったかもしれませんね。しかし、一つ一つの歴史の積み重ねが現代を築いています。過去を知ることで、「どうして現代はこうなったのか」というつながりを学ぶことができます。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という有名な言葉があります。人間の英知や失敗が詰まった歴史を手掛かりにすれば、同じ過ちを繰り返さずにすむかもしれません。それは私が講義を通じて訴え続けている視点でもあるのです。
最後に今年1月に亡くなったドイツのワイツゼッカー元大統領の演説をご紹介します。「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」―― 。戦後40年にあたる85年、西ドイツ大統領(当時)として演説し、有名になったメッセージの一節です。
ナチスドイツがユダヤ人や欧州の人々にもたらした惨禍と戦争責任を改めて明確にし、ドイツがその罪を忘れていないことを伝えました。この演説によってドイツの戦後の歩みが決まったとさえ評価されています。
日本は今、世界に向けて過去への責任とこれからの国際貢献について明確なメッセージが求められているでしょう。ワイツゼッカー元大統領の演説が、30年を経てもなお、人々の心をとらえている重みに日を向けるべきではないでしょうか。
 池上彰といえば、あらゆるメディアに出ていているので逆にうっとおしく思っていた。しかしよく知ってみるとしっかりとした知識に裏付けられた考えを持っている人だと言うことがわかってきた。

0 件のコメント:

コメントを投稿