2013年8月12日月曜日

公人としての適正 

「二木立の医療経済・政策学関連ニューズレター」の私の好きな名言・警句のなかから、「公人としての適正」に関する部分を紹介する。
内田樹(思想家、神戸女学院大学名誉教授)
「公人としての適性とは何か。この何年か、メディアは『スピード感』とか『決断力』とか『突破力』とかいう資質を政治家に必須のものであるかのように言い募ってきた。だがそのようなものは政治家が選択する政策の適否とは何の関係もない。公人としての適性は『自分の反対者を含めて集団を代表する』覚悟に尽くされる。自余のものは副次的なものに過ぎない。/自分の支持者、賛同者しか代表できない人間はどれほど巨大な組織を率いていても『権力をもつ私人』以上のものではない。私は『公人』に統治の場に立ってほしいと願う」(AERA201378日号「都議選が示す『公人としての適性』 敵を含む集団を代表する覚悟を」)
二木コメント:この点からみると、安倍首相は「公人としての適性」に問題があると思います。私も、「公人」である学長も、内田氏が指摘したのと同じ覚悟が求められると思い、昨年927日の日本福祉大学学長候補者立会演説会の最後で、次のように述べました。
二木立:「私への支持・不支持にかかわらず、私の『所信表明書』および本日の立ち会い演説会での私の発言についてのご意見、ご提言、ご批判を遠慮なくメールでお寄せ下さい(niki@n-fukushi.ac.jp)。学長に当選できたら、それを最大限生かします。オバマ大統領にならって言えば、学長は、私を支持してくれる教職員だけの代表ではなく、全教職員の代表だからです。もし落選した場合には、残りの半年間の副学長の業務の中で、できる限り生かします。そのためにも、ご意見等は、できるだけ具体的にお書き下さい」。(学長選挙の「所信表明書」と立会演説会「配付資料」をご希望の方は、私にメールでご請求下さい)
 首相は日本全国民の代表であることを、忘れているようだ。

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