2014年10月14日火曜日

大人の流儀


 伊集院静「大人の流儀」の中に、「グリーン車に乗る馬鹿な若者へ」という随想を紹介する。
海外取材を終え、仙台駅に着いた時、“こまち号”に乗車していたのだが、連結した電車が“はやぶさ号”で、そこにグランクラスという普通より一万円近く高いプレミアムシートに座ってる連中が見えた。
―どんな連中が乗ってるんだ?
驚いた。
私より若い連中がふんぞり返って乗っている。
この頃、グリーン車でも若者が1人で乗っているのを見かける。     
―なぜこんな若い奴がグリーン車に乗ってるんだ? 盗みでもしたのか。
そういう若者は決って身に付けているものも妙だし、行動もおかしい。第一顔の相が良くない。稼ぎもないのに、こういうことが平然とできるのは金を渡した親もバカだが、やはり当人が無知なのだろう。オマエ達の座るところじゃないだろうが、分をわきまえんか。
世の中には若者が座ってしかるべき席があることもわからないのだろう。若者は自由席かデッキだろうよ。
若くしてこういうことを平気でできる奴は十中八、九、人生に失敗する。
ディズニー ランドかどこかの帰りの子供と若い父、母が乗っているのもある。親もバカなら子もバカである。金を払えば何でもオーケーと考える親が育てた子供は、それをしっかり受け止めて、さらにバカな人間になる。
大人の男の居る場所に子供を入れるナ。
ソウルへ行った時、地下鉄に乗った。ソウルの若者に席を譲られた。一度断ったが、ぜひと言われ座った。考えさせられた経験であった。

 

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