2013年11月13日水曜日

二木立氏の「名言・警句」

   「二木立の医療経済政策・政策学関連ニューズレター」の「私の好きな名言・警句」の中から二名紹介する。
   大平政樹(石川県保険医協会副会長) 
「人にはいろんな生き方がある。その一つの尺度は権力との距離だと私は考えている。右も左もない。今、この大地に生きる人たちが等しく豊かに、誇りと尊厳をもって暮らす。そこを突き止めていくと、必ずその時代の権力とぶつかる。経済人であれ、文化人であれ、そして医療に係わるものであれ、それなりに歳を重ねると政治とも権力とも無縁では生きられぬ。賢く生きようとすれば、何かに目をつぶるしかない。私たちは生きていく上で、知らず知らず世のしがらみに縛られ、どこかで口を閉ざす。そうしなければ、自分自身が満身創痍となる。そうして、私自身はどこかで現実と折り合いを付けて生きてきた。それ故に[莇昭三]先生の生き様は私にはひたすらまぶしく、時に妬ましい」(『莇昭三業績集:いのちの平等を拓く-患者とともに歩んで60年』(日本評論社,2013,315-316頁「『戦争と医療』推薦の辞」。莇昭三氏は、全日本民医連名誉会長)。
   二木コメント-研究者にとっても、「権力との距離」の取り方は、常に意識・選択すべき重要な事柄だと思います。
下重暁子(日本ペンクラブ副会長、77歳)
「私は『仕事は趣味のように楽しく、趣味は仕事のように真剣に』と常日頃から言っていて、その境界はあまりなく、仕事も楽しむのが一番幸せだと思っているから苦にはならない。逆に趣味はほんとうに好きなら真剣にならざるを得ない」(『老いの戒め』海竜社,2003,223頁)。
   二木コメント-仕事と趣味の「境界はあまりなく」が鍵と思います。この境地は、本「ニューズレター」110号(2013年9月)で紹介した、納光弘氏の「趣味は努力」に通じると感じました。
 趣味は真剣には、できそうな気がする。仕事は楽しくはなかなか難しい。仕事はいい加減にとならないよう、戒めたい。

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