2013年4月1日月曜日

震災日録


以前にも紹介した、森まゆみさんの著書「震災日録」(記憶を記録する)から。
昨日、田名加さんが言っていたことが頭から離れない。「金をもらって原発を認めてしまった人はその責任をとらなければならない。原発内で出た使用済み核燃料は製造物責任でそこに置いておくしかありません。
岩手のほとんど汚染されていないがれきを東京が引き受けるのはまだしも。大熊町へ双葉町の住民は核を受け入れた責任をとるべきだし、除染は移染にすぎない。もうそろそろきれいごとはやめて、もうここには住めない、ならどうするか、ということを提起しなければならない。こういうと東京の住民を喜ばせるだけかもしれませんが。
福島の子どもに罪はないのに、と私が言うと、「それもキレイゴトだと思う。子どもを守るのは親の責任です。親が子どもを逃がすか、一緒に避難するか、そこに留まることを選ぶか、それによって子どもの未来が決まるでしょう。国が住民の命なんか守りつこないことは証明済みですから」。
30年近く、原発と対峙し、差止訴訟の中心におられる方の冷静なきびしい言葉である。田名加さんは志賀原発から近い羽咋市でヨウ素剤を配布するよう運動し、成功した。
「原子力を受け入れるということは、海も空も田畑も汚し、取りかえしのないことになるんだということを、覚悟して受け入れるならいい。無責任にただ金をもらいへ地域振興の甘い夢に乗せられて、原子カムラのいいなりになる人が多すぎる。ムラなんてかわいいものじゃない。日本は政財官学マスコミのよってたかってつくった原子力帝国です」。
注:文中の田名加氏は、おそらく「多名賀哲也」氏のことだと思う。誤字と思われる。
多名賀氏は30年以上、原発問題に向き合ってきた人だけに、綺麗ごとでない言葉だが、重い言葉と考える。よってたかってつくった原子力帝国・・・。

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